
写真a.樹木の根元にみえるビニール紐
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庭の樹木がどうも調子が良くない、けれど特にこれといった原因が見当らない。 お客様の庭でそんな木に出会った際、樹木の根元に紐が巻き付けられているのを目にすることがあります。 ここでは紐による樹木の生長阻害についてご紹介します。
症状と原因
樹木を植え付ける際、根に巻かれているナイロン製等の紐を取り除かずに植えつける業者が、残念ながらいます(写真a)。 そのような植付け方をしますと、樹木の生長が阻害され、酷い場合は枯れてしまいます(写真b)。
例えば紐が仔犬の首輪だとしましょう。もちろん犬が幼いうちは問題ないのですが、成長するにつれて仔犬用の首輪では首が締まって苦しくなってしまいます。しかも犬は自力で首輪を取り除くことができません。それは樹木にとっても同じことです。
樹木に巻かれたナイロンやビニール製の紐は自然に土中に分解されるものではありません(写真c)。巻き付いた紐は根の生長を妨げるばかりか根の表面に食い込んでいき、大事な組織を破壊します。それによって樹木の樹勢は弱まり、様々な病気がでやすくなったり、枯死したりするのです。
対処法
樹木の植え直しをおすすめ致します。 紐を除去し、適切な植升の確保、土壌改良による樹勢回復を行います。
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